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「治療家であり続けるために」
整骨院多店舗展開のトップの戦略

株式会社SAM COMPANY
代表取締役

只木 祐太

大手グループ院で分院長を3年経験。その後独立し、自身でただき接骨院をオープン、開院初日になんと120人を記録。その後株式会社SAM COMPANYを設立し、現在グループ3店舗の鍼灸整骨院を経営。大手コンサル会社の2年連続交通事故救済大賞を受賞。

https://sam-company.com/

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「治療家であり続けるために」整骨院多店舗展開のトップの戦略

株式会社SAM COMPANY 代表取締役

只木 祐太

大手グループ院で分院長を3年経験。その後独立し、自身でただき接骨院をオープン、開院初日になんと120人を記録。その後株式会社SAM COMPANYを設立し、現在グループ3店舗の鍼灸整骨院を経営。大手コンサル会社の2年連続交通事故救済大賞を受賞。

https://sam-company.com/

野球少年が見つけた「経験が活かせる場所」

 当社は慢性痛、交通事故治療、産後ケアに特化した整骨院を運営しており、働き盛りの中間層や子育て世代から圧倒的な支持をいただいています。個々の患者様に合わせたオーダーメイド施術を提供し、問診から治療まで最善のケアを徹底してきました。グループ全体で口コミ数は2000件を超え、患者様の信頼を確立できていると自負しています。

 小さい頃は何にでも興味を持ち、つねに自分から友だちを遊びに誘うような元気な性格でしたが、背が伸びていくとともに、話している相手をはじめ自分が関わっている人のことを考えていく時間が増え、今は逆にちょっと落ち着いた性格になったと言われます。今の代表という立場が自分をそうさせているのかもしれません。

 野球一筋の学生時代を送ってきましたが、卒業後はプロや指導者の道を目指すよりも、スポーツという枠を超えた世界で、より多くの人々を喜ばせたいと考えていました。そんななか縁あって、今までの経験を活かせて、かつ施術をして喜んでくれる患者さんが近くにいる柔道整復師という仕事に出会い、瞬く間に惹きつけられて、気づけば資格が取れる専門学校に通っていました。

 卒業後は大手グループ院で分院長を3年経験した後、より多くの体の痛みや不調を抱える人々を自分の手で支援したいと思い立ち、独立を決意しました。代表就任時、今まで以上に責任の重さを感じましたが、同時に成長の機会でもあると捉え、全力で取り組む決意を固めたことを今でも覚えています。

 現在ではありがたいことに地元の群馬県でも高く評価をいただいており、地域に根付いた事業として展開していることに非常に喜びを感じています。自然豊かな環境と温かい地域の支援により、当社は地元との強い絆を持ちながら、地域社会への貢献を通じて、接骨院業界全体の発展を目指しています。

窮地からV字回復!売上1億円を達成できた経営体制の根幹とは

 実は創業して2年目、急激にお客様が減少してしまう状況に直面したことがありました。当時弊社では社員を多く抱えていたこともあり、経営が厳しい状況に追い込まれ、先行きも全く見えない状況が続いていました。しかしこの困難な時期だからこそマーケティングやマネジメントを再学習することで、経営体制を根本から再構築することができました。現在は売上1億円を達成し、県境を飛び越え関東全域の展開を目指しています。

 ところでこの企画出演をいただいて、今までの道のりをふりかえってみると、今まで最も骨を折ってきたのはやはり社員育成、つまり「人」の部分です。人は環境次第でかんたんに堕落してしまう弱い生き物だと、会社を拡大していくうえで肌で理解していきました。

 もちろん私の立場として、社員が迷いなく働けるルール・環境をつくり、整備し続けることは非常に重要ですが、そのうえで社員には自立した働き方を目指してほしいと考えています。つまり環境や他人のせいにせず自責の考えをつねに持ち、どう成長していくか考え、「こうなりたい」と目標を目指しながら活躍することです。採用面接のときには、この考え方を必ず持って働いてもらうように、ていねいに伝えています。だから1人2時間くらいかかります。でもミスマッチはある程度防げるので、結果的に効率的だととらえてこの採用スタイルを続けています。

「挑戦を受け入れてくれる土地」群馬でさらなる展開を目指して

 今後の事業拡大を見据え、労務環境の整備や社員のキャリア形成、教育体制の強化に力を入れています。特に分院展開を目指し、採用・教育・定着に関する仕組み化を進め、再現性のあるプロセスを構築、またスタッフの出口戦略として独立支援をおこなっていくなど、地域に根ざした事業としてさらなる成長を実現していきたいと考えています。人材の採用から育成、キャリア形成に至るまで、長期的な視点で取り組むことで、会社の未来を支える人材を確保していく計画です。

 これから群馬を支えるだろう子どもたちには、いろんなところで遊んで学んでいってほしいと強く思っています。そして人と違う考え方や意識をもつことに対して肯定的になってほしいです。もちろん、ルールを壊せ!なんて話ではなく…他の人と同じように学校に通って就職して、という生き方もまた良いんですが、そのセオリーとは異なる生き方、環境に少しでも触れてみることは人生においてものすごく大事だと思うんです。自分とは異なる環境での感覚を知った状態で、たとえばセオリーのような生き方を選択することは、知らない状態とは決断の重みが違いますよね。群馬は、そんな若い人々の挑戦の機会を受け入れてくれる土地だと感じています。ぜひ群馬でいろんな経験を得て、社会で活躍してほしいですね。

 今後も接骨院を通じて、地域の皆様の健康を支援し、地域貢献に努めてまいります。お客様に満足していただき、働く社員が物心両面で幸せを感じられるよう、会社と社員が共に成長する企業を創ります。